発達障害

発達障害(グレーゾーン)と、ひとり暮らし(自立)についての考察

発達障害(グレーゾーン)はひとり暮らし(自立)ができるのかのサムネ 発達障害
記事内に広告が含まれています。

こんにちは、夏の暑さにうんざりしている大福です。

今回は、元夫トレインがひとり暮らしを始めた際の事例から「発達障害(グレーゾーン)の人はひとり暮らし(自立)ができるのか」ということについて大福なりに考察したいと思います。
あくまで元夫トレインのケースからの考察になりますので、全ての発達障害(グレーゾーン)の人に当てはまるとは限りませんが、1つの参考として読んでいただければ幸いです。

スポンサーリンク

1.ひとり暮らし(自立)の経験がない人も多い

元夫トレインは、大福と結婚するまでにひとり暮らしをした経験がありませんでした。

実家と彼女の家を行ったり来たりだ!

発達障害の人の特性として「環境の変化」が苦手ということがあります。

トレインも同じ特性を持っています。
結婚後、妊娠出産や引っ越しという環境の変化にトレインは対応しきれていませんでした(またそのうち記事にしますね)。

恋人は、自分を認めて受け入れてくれる寄りどころなので、自然と彼女の家にいることが増え、そのまま転がり込んで同棲状態だったのだろうと想像できます(大福と付き合っていたときもそうでした)。

自立意識が皆無だったトレインですが、離婚を機に、アラフォーにして初めてのひとり暮らしをすることになります。

スポンサーリンク

2.見たくない現実からとことん逃げる

発達障害者(グレーゾーン)の人にとって、新しいことへの挑戦は、定型の人の挑戦に比べ、チョモランマ級のハードルがあります
そもそも環境の変化が苦手な発達障害(グレーゾーン)のトレイン。
「大福と子供とトレイン」という家庭の場に居場所を見い出していたので、ひとり暮らしという環境の変化を受け入れることができません。

俺の家はここだ!

「自分の居場所=大福と子供がいるこの部屋」とインプットしているトレインの思い込みとしがみつきを剥がす作業から始めないといけませんでした。

離婚していて、大福が子供ちゃんと暮らすことになったのだから、トレインが部屋を探して出ていってください。ここには私と子供ちゃんが住むよ。

大福と子供ちゃんが出ていかないなら、一緒に住めばいい

そういうわけにいかないでしょ。

ここはもうあなたの居場所ではないんだよ(事実を教える)

大福が離婚届を出したせいじゃん!

※他責思考爆発

離婚原因は、お前が隠れて何百万も借金してたからだろ

大福が離婚届を出さなければ離婚しなかった!

(本人はこれが離婚の原因だと本気で思っています)

ひとりでこの広さの部屋はいらないよね?

ましてや借金のある身で贅沢だよ。

いや、そんなことない!暮らす!

とりあえず出てって?

僕は離婚したくなかったんだ!

謝ったのに!(謝れば許されると本気で思っています)

いいから、とりあえず出てって?

・・・(フリーズ開始)

もはやただの駄々っ子状態でしたね。
このやり取りはエネルギー使いました。
トレインは離婚した現実も受け入れたくなかったですし、ひとり暮らしもしたくなったので、この会話の後も何食わぬ顔で暮らそうとして現実から目をそむけていました。

スポンサーリンク

3.やりたくないことは永遠に先延ばし

渋々ひとり暮らしの部屋を探すことを受け入れたトレイン。

自立への第一歩!

しかし、トレインは経験のないことに関しては、0〜10まで教えないと「自分で想像して動く」ということができません。
また、興味のあることには過集中を起こしますが、やりたくないこと・興味の持てないことに対してはすぐに先延ばしします。

「一人暮らししたくない」がトレインの本音なので、全く自分で動こうとしません。
結局、大福が物件探しから代理で動くしかない状況でした。

シェアハウスとかはどう?

人と住むのはNG!

(選べる立場じゃないのに…)

賃貸は審査があるから通るかなぁ

(わからないのでフリーズ)

探してみるわ。なんか部屋の希望ある?

トイレはウォシュレットじゃないといやだ

借金あるやつがなに贅沢言ってるんだ。

とりあえず、家賃を安く抑えるために1Rユニットバスで探すね。

ユニットバスは嫌だ!

風呂トイレ別じゃないと

落ち着いてうん◯ができないんだ!

と、こだわり(単なるわがまま)が爆発していましたが、全て却下して家賃優先で部屋を探すことにしました。

スポンサーリンク

4.お気に入りの部屋が見つかり、一転して前向きに

賃貸サイトを見て物件を探し出し、
(なぜか)上から目線のトレインに部屋のプレゼンをすること数件。
やっとトレインが興味を持つ部屋を1件だけ見つけることができました。

問い合わせメールを送りしばらくして、トレイン宛に電話で連絡が!
対象物件の空室が確認できました。
この時点では、まだ乗り気でないトレインでしたが…

内見当日。
寝坊でアポイントに遅刻するという「発達あるあるトラブル」もルーチン業務のようにやりましたが、仲介業者が柔軟に対応してくれて無事内見できました。

部屋どうだった?

気に入った!ここにする!!

え?他見なくていいの?

うん、もう仮申込したし、また契約日わかったらレラ(※)する!

(※連絡のこと。トレインは特性によって独特な言い回しをします)

内見した部屋が気に入ったトレインは、ものすごくハイテンションになって暴走し、大福に何の相談もない状態で仮申込まで進めてしまっていました。

おそらく、内見に行くまでは未知の世界だったひとり暮らしですが、実際に部屋をみてみることで、ひとり暮らしのイメージをリアルにすることができるようになり、前向きに考えられるようになったのだと思います。

こうなると、急に物事がスピーディーに進み始めます(好きなことには一直線)。
やはり実際に五感で体験させるのが、発達障害(グレーゾーン)は話が早いです。

そこまでもってくのが大変なんですけどね…

スポンサーリンク

5.特性が暴走すると周りが見えなくなりトラブルを起こす

いざ部屋の契約をするとなると契約金を支払わなければいけません。
トレインはすっかりその気になっているので、この部屋を逃すのは大福的にも以降デメリットしかないことはわかっていました(気に入ったものにはこだわりが出てしまうので)。なんとか無事進めたいところです。

契約金わかったよ!

20万円用意してもらっていい?

ん?私が管理してるトレインのお金って

残高15万円しかないけど

うん。だから

5万円貸して

はい?!

仕方ないじゃん。出て行ってほしいんでしょ?

だからお願いします。

借金で離婚して…

ここまでおんぶにだっこでやってきて…

あげく金まで貸すのかよ(怒)

お願いします。
倍にして返します。

親に見放されているトレインは、他に頼れる人がいません。
大福は、金銭管理のできないトレインを見かねて離婚後も給与口座を握ったままでした。
トレインが今の部屋にこだわっていて、もう他は無理だろうなぁと察したこともあり、仕方なく貸すことにしました。

給与口座管理してなかったら貸さなかった…

(絶対返ってこないから)

そして、トレインは意気揚々と契約書のサインをして、審査も2社目でなんとか通り、初めてひとり暮らし部屋を持ったのでした。

スポンサーリンク

6.目的を達成したあとのことは何も考えていなかった

いよいよ、ひとり人暮らしを始めたトレイン。
暮らしの様子を聞いても、気に入っている部屋なので全てを良い方に考えていて快適なようです(この無駄なポジティブさは、たまに羨ましい)。

やっと落ち着けるかと思ったのもつかの間、ふと気づいたのですが、トレインはライフラインの手続きを1つも進めていませんでした。

え?だって普通に水も出るし、電気も使えるよ。

自分で申し込みをするという一般常識は、トレインには通用しません。
誰からも教えてもらえなければ、わからないので何もしないのです(受動全開)

ちがうよ、自分で申し込むんだよ…

えーめんどくさいね。

そうです、自立して暮らすって大変なんです!

と声を大にしたところで、トレインの特性が良い方に活きた場面がライフライン関連でありました。
元々トレインは「安さ」に強いこだわりがあります。

あっちのスーパー、じゃがりこが10円安いから行ってくる!

と、10円のためにスーパーを駆けめぐるのですが、そのこだわりが発揮された結果、一番安い電力会社とガス会社を見つけてきました。

え?その会社より俺の契約した会社のほうが安いよぉ(ドヤァ)

こうして、やっとライフラインの申し込みが完了しました。

スポンサーリンク

7.ADHDの不注意全開で部屋の不具合に気づかない

部屋の状況把握のため、入居したての頃、トレイン部屋の偵察に行きました。
確かに部屋自体はきれいですが、なんとユニットバスの換気扇が壊れていました。
さらに、カーテンレールもボロボロ。換気扇は仕方ないにしても、カーテンレールは内見で普通に気づきます。
不注意全開のトレインは、細かいチェックが全くできていませんでした。

ユニットバスの換気扇壊れてるよ。

カーテンレールボロボロで、レースカーテンつけられないよ。

えっ?!まじ?

すぐ管理会社に直してもらわないと、

退去時に修理代請求されるから直してもらって。

わかった

と言って以来、すでに3か月が経過。
いまだに換気扇もカーテンレールも直っていません。
換気扇が故障していると、湿気によるカビができて不衛生ですが、カビが実際に目の前に見えてないと状況を理解できないのですよね
また、トレインはもともと衛生観念が低いので、多少のカビ程度は気にならないというのもあるでしょう。
退去時に修理費を請求されるということについてもピンときていません。

困り感のないことは、つい先延ばししちゃう!

スポンサーリンク

8.ひとりで「暮らしを整える」ことはできない

ひとり暮らしの部屋をもったら、毎日の暮らしを整えようと思いますよね。
収納を揃えたり、必要な家具を揃えたり…
ですが、トレインは「暮らしを整える」なんて概念を知りませんでした。
子供がトレインの部屋に行った際に「部屋が汚かった」という報告を受けて判明しました。

子供ちゃんが部屋が汚かったって言ってたけど、部屋汚いなら子供ちゃん連れて行かないでくれる?

汚くないよ

部屋の掃除してるの?

クイックルワイパーかけて雑巾で拭いてる

床ね。服とかはどうしてるの?

しまう場所ないから、床に置いてる。

畳んであるよ。

まさかと思うけど、住み始めてしばらく経ってるのに家具何も買ってないの?!

買ってない

元々部屋が狭いから、家具を置くと余計に狭くなって嫌だというのは理解できます。
でも、部屋に服が散らばっていて布団も敷きっぱなし、なんでも床に置いている状態は、衛生的ではありません。

ミニマリストは「衛生面はきちんと管理された上で、極力ものをもたない暮らし」を選択していますが、トレインは単にだらしがないだけです。

床をいくらきれいに拭き上げても、部屋中にものが散らばっていたり布団が万年床なのは「きれい」とはいえないわけですが、トレインは「床をちゃんと拭いてるから部屋はきれい」だと思っていたのです

服の収納を買おう。狭い部屋はツッパリ式のハンガーラックを使った壁掛け収納がいいよ

わかった

というやり取りの結果、案の定また何も動いていないので、大福がハンガーラックを手配しないといけないようです(まじで疲れる)。
おそらく「部屋にハンガーラックを置く」ということについて、実際のイメージがわからないから先伸ばししているのだと思います…。

スポンサーリンク

9.金銭管理はやらせない(本人以外の人が行う)

金銭管理については重要です。

トレインは、離婚後も大福が給与口座の管理をしています。
事情を理解していない人からは「離婚したのにどうして?」と聞かれましたが、子供がいる以上(管理していないと)何をやるかわからないから逆に怖いということが、大福はリスクでした。

お金のトラブルは、関係者の人生を狂わせてしまいます。
ただでさえ借金で離婚してるのに、これ以上金銭トラブルで子供を振り回してほしくないというのが強くあります。

「離婚したら関係ない」のはあくまで夫婦間の話しで、子供にとって父親であることに変わりありません。大福自身、実父のことで「結局、子供が親の尻拭いをさせられるんだな」という経験もあるので、子供を守る手段の1つとして行っている感じです。

そもそも、結婚期間中に隠れて何百万もの借金を作り、今回の部屋探しでも契約金が足りないのをわかっていて話を進め、当たり前のように借りてくるトレインです。

あればあるだけ使ってしまうので、元々金銭に関する感覚が備わっていないのです。

「今」欲しいから、お金があったら後先考えずに買ってしまう!

現在の管理方法は、家賃・光熱費・携帯代などのライフラインは口座振替にして、給与から必要経費がすべて引かれたら、生活費をトレインに振り分けています。
主に食費と消耗品費・娯楽費として渡していて、仕事に必要なものや家具などの経費は都度相談です。
こうすることで、トレインにもメリットがあります

・金銭管理がちゃんとされているという安心感を持って暮らせる
・手元にあるお金で生活を回すにはどうするかを自然と考える
→金銭感覚を育てるトレーニングになる
・買いたいものは生活費の中で自由に購入できる
衝動的な買い物も少しはできるくらいの額を渡します

尚、子供とでかけるときなどは追加でお金を渡したり、毎月何にいくらのお金を振り分けたかを共有したりして、コントロールされていることに不自由さを感じない工夫はしています。

金銭管理のポイントは、いかに本人に不自由さを感じさせず、安心感を与えることができるか
スポンサーリンク

10.発達障害(グレーゾーン)はひとり暮らし(自立)ができるか

さて、ここまでを総まとめましょう。
発達障害(グレーゾーン)の人がひとり暮らし(自立)をするためには…

・経験のないことは自分からはできないので支援が必要
・お気に入りの部屋を見つけることが、ひとり暮らし(自立)への意識を前向きにさせる
・好きになったら一直線で周りが見えなくなるので、トラブルに注意!
・目標を達成したあとは何も考えていないので、アフターフォローを忘れずに!
・金銭管理は本人以外の人が行う(家族やパートナーなど)
・暮らしの状況を把握して必要なサポートを行う

以上の対応が必要とわかりました。

結論としては、

いきなり完全な自立をすることは難しいが、本人の気に入る部屋が見つかれば、ひとり暮らし(自立)のスタートは切ることができる。
生活面と金銭管理におけるフォローをしてあげることで、より安心してひとり暮らしを楽しむことができるようになる。

といったところです。

トレインは、部屋が気に入ったので、自分の居場所を新しい部屋に更新することができました。
すると、あれだけこだわっていた大福家のことはすっかり忘れて、自部屋に帰省本能が働くようになったので大福も距離が取れて助かっています。

うまくサポートすることで、双方にとって快適な距離感が築けると思いますよ!

ブログランキング・にほんブログ村へ

スポンサーリンク
シェアする
大福をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました