発達障害

ドラマ【いちばん好きな花】松下洸平演じる「春木椿」は発達障害グレーゾーンでは?彼の生きづらさや魅力を考察します

いちばん好きな花の椿は発達障害グレゾーンではないか?のサムネ 発達障害
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※ドラマのネタバレ内容が含まれます!ネタバレが嫌な方はご注意ください。

こんにちは。今話題のドラマ「いちばん好きな花」、観てますか?
「Silent」で有名になった脚本家の生方美久と村瀬健が再度タッグを組んだフジテレビの木曜ドラマです。
前作の世界観やテイストを期待して観た人には賛否両論あるみたいなのですが、大福は、またこの2人の生み出した作品にドハマリしてしまいました。

ドラマのメイン登場人物は、
多部未華子の演じる「潮ゆくえ」
松下洸平の演じる「春木椿」
今田美桜の演じる「深雪夜々」
神尾楓珠の演じる「佐藤紅葉」
の4人。
このメンバーを中心として「男女間の友情」についてストーリーが展開していきます。

男女の友情難しいですよね…

ドラマ自体とても魅力的で面白い展開なので、実際のストーリーは是非観てほしいと思うのですが、今回大福が語りたいのは、

椿というキャラクターについてです!

というのは、彼のキャラクターは発達障害の色味がとても強いと思うのです。

「子供の頃はじっとしていることができなくて先生に怒られていた」という彼の発言や、「ゴミ箱には本当のごみ袋しかいれてはいけない(お菓子の空袋などで代用はしない)」というこだわりや、社会に適応しようと悩んだ結果、極端に周りに合わせるようになって自分の意見や感情を抑え込んでしまうようになったところなど、発達障害の診断がおりるまではいかなくても、グレーゾーン強めではあるなって印象をうけます。

ASD優勢型のADHD併合っぽい?

発達障害グレーゾーンの特性には元夫のトレインで散々苦労してきた大福。
では、同様にグレーゾーンだろうと思われる椿のことも嫌悪するかといえば、逆でして、彼の抱えている生きづらさをひしひしと感じると同時に、理解すればするほど、とても魅力的に感じるのです。

そこで今回は、ドラマでのキャラクターではありますが、椿という人物が抱える生きづらさや魅力について語ってみたいと思います。

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【いちばん好きな花】春木椿の抱えている生きづらさ

①職場では都合のいい存在

子供の頃から社会に適応するために彼なりに努力した結果、いつのまにか椿は過剰適応をしたまま生きていたと大福は思います。
椿は受動型の過剰適応が強いと大福は思うのですが、それを匂わせる印象的なシーンがありました。

オフィスでのシーンです。

発達障害の人が最も生きづらさを感じる社会の象徴であるオフィスという場所でその様が描かれるのもすごいなと思いました。
発達特性のある人には胸がざわつくシーンだったと思います。

例えば、同僚が遠目に椿を眺めながらクスクス笑って「あの人今度結婚するらしいよ?」「え〜!あの人見た目はいいけど、でもないよねぇ〜」というヒソヒソ話しをされていたり、複合機が止まってしまった同僚が椿を見つけるなり「これやっておいて〜」と押し付けて去ってしまうシーンがあったり、周りの人から都合のいいように使われてしまっていて、そんな存在感しか会社で見いだせていない苦しい椿の立ち位置がわかりやすかったと感じます。

それに対して椿はずっと不満に思っているのに、笑いながらその都合のいいポジションを自ら引き受けてしまうのです。

「いい人いい人、どうでもいい人」そのもの

これは、椿の生きづらさを象徴するには十分すぎると大福は思います。
こんな毎日はとてもストレスがたまるでしょうね。

②ストレス発散の仕方に問題あり

社会に対する過剰適応の結果、自分の会社での扱われ方に日々ストレスを抱えている椿は、美容院や喫煙所などで初対面の人を見つけては、自分の話したいことを一方的に話し続けるという奇行を繰り返します。

椿はタバコを吸わないのに、わざわざ喫煙所に出向いて相手を探してます

しばゆーさんの時にも書いたのですが、過剰適応のストレス発散は歪んだ方向に発揮されやすいんですよね〜

ちなみに、夜々と椿の出会いも、椿が夜々の働く美容院に散髪にきたことがきっかけでした。
一方的に話し続ける椿に、夜々がちょっと戸惑うくらい話し続けていたんですよね。

これ大福が感じるところだと、わざわざ初対面の人を選ぶのは、知り合いになってしまったりすると椿の過剰適応モードが発揮されてしまうからなのではないかなと。
相手に嫌われたくないとか、相手を傷つけたくないっていう気持ちが入ると傾向が強くでてしまうんじゃないでしょうか。

心根が優しい人なんですよね

自分の大事な人を守りたいと思えば思うほど、結果的に過剰適応してしまうのでしょう。
だから、初対面でもう二度と会わないということが選択できる美容院や喫煙所を選んでは、自分のストレスを発散してきたのだろうなと。

歪んでるけど、憎めないですよね

③婚約者にすら本当の自分を見せることができなかった

ドラマの冒頭では、椿には「すみれ」という恋人がいました。
結婚することも決まり、新居も整えている段階で、椿が先に新居に引っ越した直後に浮気をされて婚約破棄という流れでした。

婚約破棄後、ちゃんとお別れするためにすみれが椿の自宅を訪ねてきて話し合いをするのですが、その時の椿の話しがとても印象的でした。

「このまま結婚しても、本当の自分は出せなかった」ということを、とても傷ついた表情で椿がすみれに伝えるのです。

発達障害の特性がある人の結婚というのは、

本当に大きな壁だなと改めて思います

本来であれば素の自分を一番出せる人でおかしくないはず。
でも椿は、その相手にすら、本当の自分は出せずに苦しかったというのです。

でも、椿にとってすみれはとても大事な人だったのは間違いありません。
だからこそ、本当の自分を出せなくなってしまったのです。

生きづらさMAXすぎ

浮気して結婚破棄して椿の人生を狂わせたすみれの行動はだめすぎますが、最後の最後に椿の本音をちゃんと引き出したのは偉いなと思いました。

真面目に働き、いつも優しく、自分の言うことを何でも聞いてくれ、大事にしてくれる椿は、すみれにとってはとても「便利」な存在だったのではないでしょうか。
でも、どこかで椿に対して「暖簾に腕押し」感というか、これまでの関係性に違和感があったのではないかと思います。

椿は自分の感情を出さずにすみれの選択を淡々と受け止めていたのですが、最後の話し合いの時にすみれから「椿はどう思っていたの?」という質問がされた時だけは、椿は苦虫を噛み潰したような表情で本音を語りました。
本当は胸にかかえていた「苦しい」という感情が椿からじわじわとにじみ出ていたように見えました。

すみれは、まさにこの感情的な部分を椿に求めていたのですが、自分の感情を抑圧してしまうことが得意な椿に、もっと感情を見せてほしいという期待をすることが彼を苦しめてしまうこともよく理解していたように思います。

そう考えると、すみれのやり方はまずかったですが、なかなか賢いぞとすら思いました。

すみれがきっかけを作らないと、
椿は未消化の感情を抱えて続けていたでしょう

④他人の気持ちには過敏な一方、自分の気持ちには鈍麻あり

椿は自分の気持ちに非常に鈍感です。
過剰適応で気持ちを抑圧して生きてるわけなので、仕方ないとも思います。

大事な人になればなるほど、自分の気持ちより相手を優先してしまう傾向が強い椿だからこそ、余計に自分だけ置き去りになってしまうんでしょう。

弟の楓から「優先順位に自分の気落ちを入れ忘れてる」と言われて初めて、
思考の中に自分のが入っていないことに気づくくらいなので、
長年の癖になっている感じがします。

そう考えると、今仲良くなっている「ゆくえ・夜々・紅葉」に対しては言いたいことを言えてそうなので、椿にとっては新しい関係性を構築していきたいと思う希望の対象なのでしょうね。

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【いちばん好きな花】椿の魅力

独特の生きづらさを抱えている椿なわけですが、彼にも大きな魅力があります。

それは、彼はとにかく優しいということ。

婚約者だったすみれに裏切られた時も、怒らず・責めず、何なら浮気された後も戻ってきてほしいと思っていた節も感じられ、自分のダメだったところを反省してしまう。ゆくえや夜々、紅葉が家に遊びにくるようになってからは、友達のアイスまで日頃から買いおきしておいてくれる。

バファリンの半分は椿でできているかもしれない

優しさは脆さと表裏一体でもあり、結構な繊細さんでもあります。
だからこそ、椿とはちょっと種類が違うとはいえ同様に生きづらさを抱えている「ゆくえ・夜々・紅葉」のことも、繊細な感覚でキャッチして理解しようと思う懐の深さが椿には備わっています。

苦しい時に、その気持ちをただひたすら受け止めて認めて許してくれる存在ってそうそう出会えないじゃないですか。
椿はそれが自然にできちゃうんですよ。
椿に感情を吐き出した人は、いつのまにか苦しみがスッと浄化されてしまうようなかんじなので天然ヒーラーです。
だから椿と話している人って、最後はみんな笑顔です。

ここが俺とは全く違うところだ
(大体みんな変な顔して去っていく)

俺等の器はおちょこより小さいケロ

人の苦しみどころか、自分の苦しみさえ癒せない

苦しみは誰かに癒やしてもらうケロ!

「発達特性による生きづらさ」という点で似たような体験をしていても、椿の得たものには大きな違いがあることを認めざるを得ない。

発達特性が強いと、そもそも「気持ちの歩みより」ができなくて人間関係で問題になるのですが、椿はずっと周りにあわせて過剰適応してきていて、模倣から得ているものもあるし、相手の表情とかから、その人の心境みたいなものを読みとれる力はついてるんですよね。
元々頭も良さそうなので「人の感情」そのものが興味対象なんだろうなと感じます。
なので、椿自身が相手の苦しみに共感しているというより、相手の気持ちを理解できるかできないかみたいな視点で物事を捉えているようにも見えるなって。

発達特性からくるHSPなのかな?って思ったり
(HSPと発達障害は関連性があるといわれている)

特性とか興味対象とか環境が噛み合っていい方向に動けば、いきなり能力発揮するのも発達特性のある人に多い傾向なのですが、その意味では、椿にとっては「ゆくえ・夜々・紅葉との関係性(=環境)」が、合っているってこともいえますね。

あとの気質的な優しさや懐の大きさは、家族関係や育った環境で培われたものでしょう。

人格形成は、発達障害や特性とは全く別問題なんだということを、椿を観ているとよく分かる。

そんな感じなので、椿は4人のなかでは非常に存在感があります。
その存在感自体が彼の魅力なのではないかと思います。

会社では存在感があまりないのに、見合った環境にはいれば、これだけの存在感が出せるってことがすごいですよね。

もともと受動傾向があるようなので、普段の椿はつまらないと思ったり、たよりにならないと感じるところが多いかもしれませんが、人の感情などは細かく察知して理解できる能力があって、発達特性が4人の関係性ではいい方向に働いているなと感じますね。

発達特性的な側面からちょこっと意見を言うとしたら、もし椿にADHD的な要素があったとしたら「コンサータ飲んでるのかな」というくらいの落ち着きっぷりは、ちょっと気になります(笑)
ASD優勢だとしたら、これくらい落ち着いているのもありえるけれど、そうなると、ここまで人の感情に興味を持つかっていうところも疑問になってくるので…(笑)

まぁ、ドラマですし、その辺はグレーゾーンなんだろうなって思いながら楽しんでます!

今後も展開にも期待したいと思います!

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