発達障害

神尾楓珠演じる【いちばん好きな花】佐藤紅葉の抱える生きづらさとは?発達障害なの?

神尾楓珠演じる【いちばん好きな花】佐藤紅葉の抱える生きづらさとは?発達障害なの? 発達障害
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※ドラマのネタバレ内容が含まれます!ネタバレが嫌な方はご注意ください。

こんにちは、12月に入り朝夜は冷え込むようになりましたね。
インフルエンザが怖くて仕方ない大福です。

さて、今週の『いちばん好きな花』、通称「いちはな」観ました?
大福はバッチリチェック済です。

美鳥の境遇が恵まれたものではなかったことを暗に示す、切ない回だった8話目。
ついに、ゆくえ・椿・夜々は美鳥との再会を果たしました。
今回再会を果たさなかったのは、紅葉一人でしたね。
9話では、紅葉の心模様にスポットが当たる回になるんだろうな〜って予想してます。

さて、そんな注目の9話を迎えるにあたって、
今回は紅葉のキャラクターについて考察してみたいと思います。

椿とゆくえのことも考察したので良かった読んでみてくださいね!

さて、こちらのブログは「発達障害」に関する話題がメインなので、タイトルに「発達障害」というワードをつけてみたものの、結論から書くと、紅葉は発達障害という要素は全く見受けませんでした。

ただね、発達障害の特性は感じなかったものの、
紅葉の生きづらさも相当根深いなと感じることが多くあって、
発達障害かどうかで悩む人や、そうじゃなくて生き方全体について悩む人にとっても
何かの参考になるのではないかなと思ったんですよね。

発達障害じゃない人も生きづらさを抱えている人はいるんだよっていう典型的な見本というか…。

そんなわけで、紅葉の生きづらさや魅力についてまとめたのですが、紅葉のこと考察すればするほど内容が深くなりまして、ちょっと重ための内容となりますのでご了承くださいね。

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【いちばん好きな花】佐藤紅葉の生きづらさ

①とにかく低い自己肯定感

紅葉の最大の弱点ってここだなと思うんですよね。
あんなに素晴らしく整った顔立ちを備えていながら、あんなに上手なイラストを描く能力がありながら、何故そんなに自分に自信が持てないのかということが気になっていました。

物語で描かれた彼の生き方を背景にして考えると、恐らく彼は「成功体験」が極端に少ないのかなと。
もっというと「成功もなければ失敗もない」ような生き方を選んでしまってきたのではないか。
人は「失敗」から学ぶことがたくさんあるけれど、紅葉は「失敗」をとても恐れているんだと思うんです。

その考え方は、人間関係にも持ち込まれいたのではないか?と思うんです。

つまり、紅葉にとっての「人間関係」は「利害」で成り立っていて

自分との関係性でデメリットがあると、

彼にとってはそれも「失敗」になるのではないかと…。

だからこそ、八方美人に振る舞ってきてしまって、
その結果、本音を打ち明けられるような関係性が築けない。

そして、胸の内にあるそんな自分自身への不安が、
どんどん自己肯定感を低めることに拍車がかかる悪循環というか。

本当の友人と思える友達がいないことも、イラストレーターになるために26歳でバイトしていることも彼は本当はずっと不安で、そんな自分の弱さを誰かに認めてほしい・許してほしいってことを望んでいるんだろうなと感じます。

結局のところ、自分の弱さを認めて受け入れるのは最終的に自分自身しかいないわけですが、でも、それでも、誰かに自分の低い自己肯定感の底上げを、ちょっとだけでもいいから手伝ってほしいと思う、そんな気持ちはとてもよくわかる。

だから、有名なイラストレーターから連絡がきて「一緒に仕事がしたい」というリクエストが入ったときは、本当に嬉しかったはずです。「絵をみて自分のことを認めてくれた」のだから「この人は本当の自分を理解してくれるかもしれない」と期待したのではないでしょうか。

でもその相手が実は、学生時代の同級生で、「ひとりでいて可哀想だなと思ったから優しくしてあげた子だった」ということを知った時は、もう落ちるところがない地の果てまで紅葉の自己肯定感は堕ちていったと思いましたね。

自分より下に思っていた相手にいつの間にか抜かれていたことへのショックやら、相手は自分のことを友達だと思っていたのに、自分はそうじゃなかったことへの罪悪感やら、その罪悪感に耐えられなくて更に改めて相手を傷つけ直してしまったことで新たに生まれる罪悪感…もはや自傷行為に近い別れ方をしてしまってましたよね…もう自分イジメるのやめてあげてと思ったのが5話でした。

②嫌われる(拒絶される)勇気がもてない

周りの空気を読み、求められる役割を演じてきた紅葉。
どこかの輪に属することで、かりそめの安心感を得てきたのかもしれませんね。

中には、自分とは「合わない人」も当然いたはずで「自分を利用する人」もいたわけです。だけど、紅葉はいわゆる腐れ縁と思うような人との関係も断ち切ることができませんでした。

それは「嫌われたくない」という気持ちがどこかにあったのではないでしょうか。

大福の理解では、紅葉は自己肯定感が低い人なので、自己肯定感の低さを「誰とでもうまくやれる」という能力で補っているとしたら、たとえ自分とは価値観の違う人だったとしても、断ち切ることって難しくなりますよね。

裏を返せば、そうやって一人でも多くの人に、今の(たとえ表面的な姿だったとしても)自分を受け入れてもらうことで、「本当の自分を理解してもらいたい」と願ってしまう心のすきま風をごまかせていたのかもしれません。

また、紅葉はゆくえのことが、学生の頃から好きでしたが、再会した今も(現段階では)告白はしていません。

紅葉のゆくえに対する気持ちに気づいた夜々から「告白しないの?」と聞かれたときに「かなわないってわかってるのに、わざわざいう必要ある?」と紅葉は言います。

紅葉のガラスのハートには、そんな事実は耐えられないんだよ!

彼の中で、ゆくえは「イラストレーター」を目指すきっかけをくれた大事な人ですから、きれいな思い出として保存しておきたいという気持ちもあるでしょう。もしかしたら、まだイラストレーターとして成功していない段階でもあるから、恋の決着はあえて先送りしてるのかもしれません。

ゆくえは彼の絵を好きだって言ってくれ、

彼の夢へのモチベーションを激あげてくれる存在ですしね!

ただ同時に、現状ではフラれることはわかっていて、「フラれる=嫌われる」というわけでもないですが、「フラれる=拒絶される」ということでもあるわけで、そこが今の彼にはキツいという本音も潜んでいそうだなと思いました。

③本当の自分を理解してもらえないという思い込み

表面上はそこそこうまくやってきた紅葉ですが、「自分のことを理解してくれる人がいない」という一抹の孤独感をずっと抱えてきました。
だからこそ、彼の本心を見透かした「美鳥」の存在は紅葉にとっては衝撃的であり、とても嬉しい出会いだったのでしょう。

でも、こうも考えられると思うんです。

「本当の自分を理解してもらえない=本当の自分を誰にも見せていない」

そして同時に浮かび上がってくるのが、紅葉は今までに「誰かを理解したい」とか「わかり合いたい」と思ってきたのだろうか?ということです。

根っからの孤独好きとすら思えてくる

紅葉は「自分よりかわいそうだと思う子に優しくして、満足していただけ」
といった主旨の話を、泣きながら椿に打ち明けたことがありました。

つまり紅葉の関わり方って「自己満足」なわけです

人にわかってもらいたければ、まずは自分が相手を理解するところからじゃないか?と大福は思う。自分が相手を理解して「この人に自分を知ってほしい」と思う人がいたら、勇気をもって自分を開示しないことには、相手は紅葉を理解できないし、そのチャンスすらないってこと。

紅葉って自他境界線がすごく曖昧なタイプなのか?

※自他境界線の曖昧さは発達障害じゃなくても誰にでもあるものです。

④愛着障害の可能性

まぁ、こんな感じで、孤独の代名詞のような紅葉ですが、この性格は一長一短で出来上がるようなものではないですよね。

ひょっとして愛着障害を抱えているのかな?と。

彼の親子関係は、ドラマで描かれていないので、なんとも言えないですが、人との関わり方を見ると「不安型」とか「回避型」を抱えている可能性があるなぁって感じました。

嫌われたくないとか一人でいるのが怖いとかいう思いを抱える人に

愛着障害の傾向が多いみたいです(あくまで可能性)

とにかく、紅葉は器用貧乏なタイプとでもいいましょうか。
色々上手にできてしまうのに、人間関係の構築だけめちゃくちゃ不器用
それ故に起きてしまった摩擦が、彼を孤独な人にしてしまった気がしてなりません。

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【いちばん好きな花】紅葉の魅力

椿・ゆくえ・夜々に比べると、とてつもなくコンプレックスが強く、人と関わることへの不器用さから孤独という生きづらさを抱えている紅葉ですが。

長所短所は表裏一体、それ故に出てくる紅葉だけの魅力がありますね。

まずは、その器用さで「空気を読んで場に応じた自分を使い分けることができる」というところ。これは、椿やゆくえもできることなのですが、紅葉の空気の読み方って「自分 対 誰か」ではなくて「自分 対 場」なんです。
もちろん「場」を読むということは、その場にいた人の感情も感じ取っているわけですが…

紅葉の場合は、常に「次の展開」というところを気にしているように感じます。
「この人がこういう発言をしてこうなったから・・・こうやって振る舞っておけば、この場は丸く収まるよな」みたいなところで、空気清浄機みたいな役割をしている気がします。

これって立派な能力ですよね

複数人が集まれば、その場の空気が淀むこともあるでしょう。
その時に、空気清浄機があれば、すぐに空間がリフレッシュされるじゃないですか。
一家に一台あると助かる空気清浄機、それが紅葉なんじゃないでしょうか。

こんな便利な能力を持っている紅葉だからこそ、いろんな場所に呼ばれるのではないかと大福は感じます。
幹事なんて紅葉の能力をいかんなく発揮できるハマり役なんですよね、本来は。
彼がうんざりするのは、きっと周りの人たちが、彼の空気清浄機能を当たり前のように使い、そのうち感謝の気持ちも感じられなくなったりしたことが、紅葉の不満になっているからなのだろうと。

挙げ句の果てには、紅葉のことを「パンダ」と陰口のように言う人も一部にいるわけですが、これもよく考えると、あのイケメン具合で、絵の才能もあってイラストレーターを目指してるなんて、普通にかっこいいじゃないですか。
つまり紅葉って、実は人気者なのではないかと思うわけです。

となると「パンダ」という陰口も納得がいくというか

パンダって裏を返せば、人気者ってことを意味しててもおかしくないわけで、つまりは単なる嫉妬や妬みですね。
そんな人の言うことを紅葉がわざわざ気にすることないのでが、なんといっても自己肯定感の低さゆえに、正面から受け取って「見世物パンダ」的な面で捉えて傷ついてしまっているのかなぁと思うんです。

そして、そんな自己肯定感の低い空気清浄機のような紅葉ですが、それ故に「人の弱さ」という面に関しては、とても寛大ですね。
自分の弱さを知った相手から「その痛み、わかるよ」って受け入れて、共感してくれる存在ってありがたいですよね。

また、前述の生きずらさの項目で書いた「自分を理解してほしければ、まずは自分が相手を理解する」ということが、椿・ゆくえ・夜々の関係性では紅葉は出来てるなって思うんですよ。

だから、今までが出来なかったのではなくて、もしかしたら「優しくしたいと思う人」と出会えていなかっただけなのかも。

じゃあ、なぜ、椿・ゆくえ・夜々との関係性では、紅葉が持つ優しさをいかんなく発揮できるようになったのか。

おそらくですが、椿・ゆくえ・夜々は、紅葉から見ると誰ひとりとして「利害関係」で繋がっていないからなんじゃないかなと思います。
椿も夜々も「利害関係」が起こるような出会い方をしていないです。
また、ゆくえは再会ではありますが、彼女が「利用」とか「利害」とかで人を測るような人ではないことも、ゆくえのことが好きな紅葉ですから当然わかっているでしょうし(だからこそ惹かれたのかもしれませんね)。

だから紅葉は、安心できたのかなと感じます

これまで散々利用されていましたし(甘んじて受け入れていたのは彼自身ですが)、ようやく紅葉を「人として理解しようとしてくれるグループ」に出会ったのかもしれないですね。だからこそ、4人の関係性が深まっていくごとに、紅葉から感情的な発言や行動が出ているのかなと思います。

本来の彼は、喜んだり・怒ったり・悲しんだり・甘えん坊だったりする、とっても普通の男の子だったということですね。「男の子」と書いたのは、今までそういった人との関わりをしてこなかったので、感情の出し方がまだ未熟で「子供っぽい」ところを感じたからです。

きっとその本質は「嬉しい」ってことなんでしょうね。

そう考えてみると、紅葉という名前ですが、彼の場合はまだ紅葉前の紅葉なのかなって印象が浮かんできました。
今はまだ紅葉前の青葉だけど、紅葉の時期(=成熟の時期)を迎えたらカラフルな色に姿を変えて、見る人の心を楽しませたり、癒やしたりできるような人、それが将来的な彼の姿なのかもしれません。

まだ未熟な感じが残る紅葉の「かわいさ」というのも、このドラマを色づける魅力なのかなと思いますね!

また、夜々のことも気が向いたら書きます!
ご意見ご感想など、下部のコメント欄で受け付けてますので、よかったらコメントお願いします!

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